腰痛ラボ

腰痛の悩みが和らぐ、腰痛改善を一緒に考えるラボ

【鈴木雅之さん 前編】
「鈴木家は猫背が多い!?
歌手に腰痛持ちは少ない!?」

「鈴木家は猫背が多い!?歌手に腰痛持ちは少ない!?」

今回はゴージャスな腰痛セレブの登場です。「ラヴソングの王様」、Martinさんことヴォーカリストの鈴木雅之さんです。
長年、キング・オブ・ラヴソングを悩ませているという“痛み”の謎を解き明かします。

—— 鈴木さんの腰痛歴を教えていただけますか。

鈴木雅之さん(以下、鈴木) 

   腰痛セレブとしてインタビューを受けているのに申し訳ないのですが、僕の場合は腰というより首なんですよ。もちろん、腰痛にもなるんだけど、その痛みのもとは首にある。腰痛になった時に診てもらった先生やトレーナーさんから、たいてい「この腰の痛みは首からきてますよ」って言われます。首と腰は繋がっているから当然なんですけどね。

—— 確かに、切り離しては考えられませんね。首の痛みはいつ頃からですか?何か直接的な原因があったのでしょうか?

鈴木 引き金になっているのは‘90年代の車の事故が原因でなったムチウチですね。これはもうはっきりしてます。
でも、ほかにも色々とあって・・・まず、元々鈴木家は猫背家系。マイソウルお姉ちゃん鈴木聖美然り。

—— え!猫背!それは衝撃的な事実ですが、どういう・・・

鈴木 まあ、これは職業病でもあって、我々はマイクを持って歌うでしょう、そうすると背中に力が入るんですよ。どうしたって力が入っちゃう。背中で歌う感じですね。手にはマイクを持って、背中に力が入るというその時の力の配分を考えれば・・・猫背になって然るべきでしょう。

—— そうなんですね!背中に力が入ると筋肉が緊張して必然的に猫背に、なるほど。

鈴木 それから、歌うときに僕は左手でマイクを持つんだけど、そうすると左肩が上がって右肩が下がるんですよ。ライブだと、このアンバランスな姿勢を3時間近く続けるわけですから、この時に体の様々な部分にかかる負荷は相当なものだと思いますよ。それを長年やっていれば、腰にくることだってありますよね。
これまで登場された腰痛セレブの方々は、みなさんピンポイントで腰ですか?首っていう方はいらっしゃいませんでしたか?

—— アンジャッシュの渡部さんは受験勉強中、机の上に突っ伏した姿勢でのうたた寝・・・とは言えないくらいの熟睡が原因で椎間板ヘルニアになり、手術もされました。古舘伊知郎さんは、長年の実況中継での不自然かつ無理な姿勢が、頸椎や腰椎など、後に様々な不具合を生んだとおっしゃっていました。これは、アンバランスな姿勢で長時間歌い続けられる鈴木さんの状況と似ていますね。

鈴木 そうそう、すごくよくわかりますよ。あと、最近のレコーディングの姿勢も腰には良くないと思うんですよ。

—— レコーディングがですか?

鈴木 昔のアナログの頃は、立ち上がって作業したり、実際に楽器を演奏したりと、いろいろ動くことが多かったんですよ。ところが最近のレコーディングはコンピューターを使うので、どちらかというと確認作業の方が多い。そうするとソファに座っている時間が長くなるから、あれは明らかに腰には良くないでしょうね。

—— 腰痛は現代病でもあるという側面を実感できる最近のレコーディング事情ですね。

鈴木 それから、レコーディングではヘッドホンをしていることが多いんですよ。それで何十時間もずっと音を聴いているわけで、その時にはものすごく集中して聴覚を研ぎ澄ましていなくてはならないから、それはものすごく耳を使い疲れます。

—— 耳はもちろん、集中することで全身の筋肉が緊張してしまいまいそうです。まったく想像していませんでしたがレコーディングは危険がいっぱいなのですね。

 

鈴木 それから、僕は10代の頃にオートバイの事故で足を怪我したんだけど、治療中はもちろん、治ってからも無意識のうちに怪我をしたところをかばうように歩いていたみたいなんですよ。つまり、脚をかばうことでほかに負担がかかっているわけですよね。それを長いこと続けていると、歳をとるにつれて体のどこか、特に腰にひずみが出ますよ、不具合が生じますよと先生に言われたことがあります。怪我で体のバランスが崩れたことによって引き起こされる痛み、不具合というのは自分の経験からわかります。

—— 痛みが出るきっかけとかタイミングはあるのでしょうか

鈴木 季節の変わり目は要注意。必ず痛みが出ますね。春先、秋口・・・それから気圧の変化にも敏感に反応するので雨が降りそうな時も危険です。気圧ということでいえば機内も危険ですね。

—— 気圧の変化は人体にさまざまな影響を及ぼすのですね。ところで、歌うことは体に良いと言われますが本当でしょうか。

鈴木 歌う時には特に腹筋と背筋をものすごく使いますから、歌うという行為は体幹を鍛えて、それだけでトレーニングになっているのかもしれませんね。

—— なるほど、歌を歌われる方に腰痛の方は少ないのかも・・・

鈴木 もちろん、もともと腰痛があったり、ギックリ腰を繰り返しているという方はいらっしゃるとは思いますが、基本的に歌を歌う人は仕事では重いもの持ち上げたりしないでしょう。直接的に腰を痛めることはないと思いますね。マイクより重いものは持たないから(笑)。

—— あははは、確かに重いものを持ち上げる場面はありませんね。鈴木さんは、レコーディングやライブにベストの状態で臨むべく、しっかりメンテナンスをされていると伺いましたが、いわゆる腰痛グッズみたいなものはお使いになるのでしょうか?

鈴木 実は・・・ものすごく沢山持ってます(笑)。大好きなんだよね、いわゆる健康グッズ。しかも、その分野では新しいモノ好きでもあるから、早いですよ。話題になるかなり前から、既に試していることも多いし。そのグッズの効能の理由や原理を考えるのも面白いしね。もうね、いろいろ語れますよ。例えば20年前にね・・・

—— 鈴木さん、そのあたり、後編でじっくりお願いします!

後編では、鈴木さんのプロ魂を感じるメンテナンスの数々、それは使用中の写真が欲しかった!というユニークな腰痛グッズなどもご紹介していただきます。

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